ふと駅ナカに行列があるお店があると思って見てみると「あ、これって回転焼き?」と思ったけど、『御座候』って書いてある…。
名前は違うけど、見た目はまさにアレ!日本各地で呼び方が変わるこのお菓子、実はちょっとした地域ネタの宝庫なんです。
実は、材料や作り方はほぼ同じで、地域によって呼び方が異なるだけで大きな違いはありませんが、このお菓子、呼び名が地域ごとに全然違うんです!
関東では「今川焼き」、関西では「回転焼き」、九州に行けば「太鼓まんじゅう」や「蜂楽饅頭」といった呼び方も…。
なんと全国で100種類以上の呼び名があるなんて、驚きですよね。
そのなかの呼び名の1つでもある御座候は兵庫県発祥の有名ブランドとして知られています。
実は、地域によって微妙な違いや発祥の歴史があるのでそれらを知ることで、回転焼きがより身近に楽しめるかもしれませんよ。
この記事では、今川焼き、御座候、回転焼きの違いを徹底比較し、発祥や全国各地での呼び名について詳しく解説します!
Contents
今川焼き・御座候・回転焼きの違いと発祥は?
「今川焼き」「御座候」「回転焼き」は、見た目が似ているので同じものと思われがちですが、実は異なる特徴がある場合もあります。
ここでは、それぞれの名称の由来や定義、違いについて詳しく解説します。
今川焼きとは?
「今川焼き」とは、関東地方を中心に親しまれている呼び名で、小麦粉をベースにした生地に甘いあんを包み、型で焼き上げた和菓子です。
その名前のルーツにはいくつかの説がありますが、有力とされているのは、江戸時代の中頃、神田・今川橋付近でこの菓子が売られて人気を博したことに由来するというものです。
当時、その地域の茶屋などで提供されていた菓子が、橋の名前である「今川」にちなんで呼ばれるようになり、その名残は現在の地名にも見て取れます。
当時の今川焼きは、現在と同様に小麦粉の生地で餡を包んだシンプルなお菓子で、気軽に楽しめる甘味として庶民の間で親しまれていました。
焼き上がりの生地はふんわりと柔らかく、中にはたっぷりのあんこが詰まっているのが特徴です。
定番は小豆あんですが、最近ではスーパーの冷凍コーナーなどで、カスタードやチョコレート、クリームチーズ入りなど、味のバリエーションも豊富になっており、選ぶ楽しさも魅力のひとつです。
御座候とは?
「御座候(ござそうろう)」は、兵庫県姫路市に本社を置く株式会社御座候のブランド名で、今川焼きとほぼ同じ製法で作られています。
1950年代に創業した際、丁寧な接客の言葉「御座候」をそのまま商品名にしたのが始まりです。
つまり、「御座候=商品名」であり、一般的な今川焼きと基本的には同じものです。
その特徴は、赤あん(小豆)と白あん(手亡豆)の2種類が販売されており、北海道産の小豆を使ったこだわりのあんが人気の秘密なんですよ。
店舗では、御座候が焼きあがるまでの様子を見ることができ、そのまま焼き立てを食べられます。
焼立てを食べられると言っても、ほとんどのお店にイートインスペースはないので、簡易包装ですぐ食べられると思ってくださいね。
実は、他にも注目していただきたいポイントがあるんです。
持ち帰り分を注文すると箱に入れてくれるのですが、店員さんがすばらしい早業で包んでくれるのです。
あっという間に出来上がるので、行列ができていても意外とスムーズに購入できますよ。
回転焼きとは?
「回転焼き」という名称は、関西地方でよく使われている呼び方で、見た目や作り方は今川焼きとほとんど同じです。
この名前が定着したのは、明治から大正にかけての時代とされており、当時は焼く際に使われていた鉄板がくるくると回転する仕組みだったことから「回転焼き」と呼ばれるようになったと伝えられています。
今でも、兵庫県以外の近畿エリアでは「回転焼き」の呼び名で広く親しまれていますが、兵庫県出身・在住のそらりんママには「回転焼き」と呼ぶこと自体があまり馴染みがありません。
というのも、兵庫県では「御座候(ござそうろう)」という店舗ブランド名がそのまま商品名として定着しているからです。
とはいえ、県内すべてがそうというわけではありません。たとえば「紋度(もんど)」さんというお店では、「回転焼き」として販売されており、たい焼きやソフトクリームなどと一緒に提供されています。
ユニークなものでは、パンダ型の生地にクリームを詰めた「パンダ焼き」という商品もあり、見た目の可愛さで人気を集めているようです。
このように、同じ兵庫県内でもお店や地域によって呼び名やスタイルに違いが見られるのは面白いですね。もし皆さんの地元にも独自の呼び方があるなら、ぜひ教えてください!
地域で違う?全国各地の呼び方と特徴を紹介!
今川焼きには「御座候」「回転焼き」などさまざまな名称があり、地域によって呼び方が異なります。
これは、各地の文化や言葉の違いによるもので、同じ食べ物でも地元では全く違う名前で親しまれていることがあります。
ここでは、日本全国の呼び名とその特徴を紹介します。
【地域ごとの呼び方一覧】
地域 | 呼び名 |
北海道 | おやき |
東北地方 | 大判焼き |
関東地方 | 今川焼き |
関西地方 | 回転焼き(兵庫県では御座候) |
九州地方 | 太鼓まんじゅう、蜂楽饅頭(ほうらくまんじゅう) |
このように、全国各地でさまざまな呼び名が使われていることが分かります。
次に、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
北海道:おやき
北海道では「おやき」と呼ばれることがあります。ただし、長野県の「おやき」とは異なり、基本的には今川焼きと同じような形状をしています。
東北地方:大判焼き
東北地方では「大判焼き」と呼ばれることが多く、宮城県や福島県などで広く使われています。
「大判」という名前は、そのサイズが昔の「大判(おおばん)」という貨幣に似ていることから名付けられたとされています。
関東地方:今川焼き
関東では「今川焼き」という呼び方が一般的です。
特に東京都や神奈川県ではこの名称が広く使われており、老舗和菓子店からスーパー、コンビニまでさまざまな場所で販売されています。
中身は主に小豆あんですが、最近ではカスタードやチョコレートなどのバリエーションも増えています。
関西地方:回転焼き・御座候(兵庫県)
関西地方では「回転焼き」と呼ばれることが多いですが、特に兵庫県では「御座候」が広く知られています。
さきほどもお伝えした通り、厳選された北海道産小豆を使用したこだわりのあんこが特徴で、駅の中のお店などでは行列ができるほどの人気を誇っています。
九州地方:太鼓まんじゅう・蜂楽饅頭
九州地方では「太鼓まんじゅう」や「蜂楽饅頭(ほうらくまんじゅう)」という名前が使われています。
特に「蜂楽饅頭」は熊本や鹿児島で有名なお店が多く、やさしい甘さの自家製あんこが特徴です。
同じお菓子でも、地域によって親しまれ方がこれだけ違うのはおもしろいですよね。
今川焼きは、地域ごとに異なる呼び方があり、それぞれに由来や特徴があります。
旅行先で「回転焼き」や「大判焼き」という名前を見かけたら、実は同じものかもしれません。
お出かけ先で見かけたら地域によっての味の違いがあるのかを楽しんでみてはいかがでしょうか?
まとめ
今川焼き、御座候、回転焼きは見た目こそ似ていますが、地域によって名称や味に違いがあります。
特に御座候は兵庫県発祥のブランドで、今川焼きや回転焼きとは別物として親しまれています。
一方で、今川焼きや回転焼きの発祥には諸説あり、それぞれの背景を知るとより楽しめます。
旅行先で「回転焼き」の看板を見かけたら、ぜひその地ならではの味を試してみてください。
今川焼きや御座候との違いを味わいながら、和菓子の奥深さに触れるのもおすすめです。
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